忘れていた節分

 節分であることを忘れていた。豆まきもしていないし、歳の数だけ、豆も食べていなけりゃ、巻きずしの丸かぶりなんてもちろんしていない。

 巻きずしの丸かぶりは、もともとは関西の風習で(今も?)バレンタインのチョコが業界が仕掛けたのと同じように、すし屋が仕掛け人である、と聞いたことがあったが、あやふやだったため、真相を調べてみた。


 まずは、巻きずしの丸かぶり?とは、


節分にその年の恵方を向いて、家内安全などの願い事をしながら、巻きずしを無言で食べること。

そう、途中で話をすると願いが叶わないと言われている。ちなみに今年の恵方(易学でいう幸運を招く方角のことで毎年変わる)は東北東らしい。


 ◇関西の風習?


元々、関西地方。江戸末期から明治の初めごろにかけて、大阪の船場で、旧暦の大みそかに当たる節分に、前年の災いを払う厄落としの一種として行われていた。

しかし、関東でも15年ほど前から「海苔(のり)で健康推進委員会」がキャンペーンを展開、ここ4、5年で「節分に巻きずし」が知られるようになった、とのこと。


 ◇仕掛け人は?


戦後から昭和30年代までに、冷蔵庫の普及や流通の発達で鮮魚の管理がしやすくなり、握りずしが主役になった。のりの消費に危機感を抱いた業界が、すし屋とタイアップして巻きずしを一般に売り込んだのではないか。

ってことはこの説によると、仕掛け人はのり業界(?)だったのか。


せめて、豆だけでも買っておけば良かったなぁ。あれ、手が止められなくて、ついつい食べ過ぎちゃうけど。