どこからともなく木魚が・・・

 「ポクポクポクポク・・・」

 朝どこからともなく、木魚の音が聞こえてくる。夢かと思ったが、目を覚まして起きあがってみてもまだ鳴っている。これはどうやら現実生活で鳴っているようだ。起きあがって音の出所を確かめて見ると、こたつの上に置いていた、イルカちゃんの目覚ましからだった。

 通りで、「チーン」とは鳴らないわけだ。


 電池がないんだね。早く新しいのと換えてあげなきゃ。あんまり縁起の良い音でもないし、空耳でも「チーン」とか聞こえるとさらに縁起でもないし。


 縁起でもない、で思い出したが、初夢の話になったときに、「今年の初夢は、なが〜い河をみんなで歩いて渡る夢やったわ。渡ってる途中に目が覚めたけど。」と言うと、「え?それってもしかして三途の川だったんちゃうん?(笑)」などと、恐ろしいことを言われてしまった。

 大丈夫、会社の同期もまわりにいっぱいいて、みんな楽しそうに一本の紐を伝うようにして渡っていたから。それに、もう1つ、みんなが大学に次々に合格して喜び合う夢も見たから。