コーヒーの鉄則

 私は普段、胃が痛くなる気がしてコーヒーをほとんど飲まないが、最近はたまに会社で飲むことがある。

 今日もお昼休みの後、飲もうと思ってリフレッシュルームに行くと、ちょうどコーヒーメーカーからコーヒーが出てき始めているところだった。保温でしばらくおいたものよりも、出てきたばかりの方が酸味がなくておいしい気がするので、上から落ちてくるコーヒーを直接マグカップに注いだところ、ふと背後から「ちょいちょい、アンタ」的な注意をする声がした。

 振り返るとお隣の部署のYさんが、半ば苦笑しながら続けておっしゃった。「出始めの頃のコーヒーをな、直接注ぐとな、最初が濃い分残りのコーヒーが薄くなるんや。だからな下に半分ぐらい溜まってから入れんとあかん。たまに何か知らんけど、薄いときがある。」と。(関西弁じゃなかったかもしれないけど。)


 はぁ〜、そうでしたか。確かに出始めのコーヒーを直接注ぐと、「水の量少なかったかな?」と思うほど濃いことがあったんだけど、基本的にコーヒーの味が分からないので、こんなものなんかなぁと納得してたんだけど、実際濃かったんですね。それはそれは大変失礼致しました。ダウンロード辞書のMTGで確か同席したことはあるけど、面識もなく、たまに怖いという噂も聞く方だけど、今日はすごく笑顔で忠告してくださったので、私もびくびくせず、素直に謝罪することができた。

 というわけで、(弊社における)コーヒーの鉄則。
  「コーヒーは下に半分は落ちてから注ぐべし。出始めのコーヒーを直接注ぐなど以ての外。」