はじまりの時期

 「髷」を、髪を束ねて結った髪型の総称、とすると、貴族たちが冠を戴き易いように、髪を頭上で束ね始めた時期、つまり、聖徳太子以前、となる。

 そして、私たちの大部分が「髷」と聞いて想像であろう、月代(さかやき:頭頂部)を剃った髪型を「髷」だとすると、源平時代以前、となる。文献上に始めて登場するのは、『玉葉』の安元2年(1178年)7月8日の条で平時忠がしている、ところだとか。