韋駄天

 「韋駄天(いだてん)」って当て字のようで、でも何か強そうな印象を与える字に思えるけど、意味は何だろう?


韋駄天は、もとはインドの神で、スカンダといい、シヴァ神の子でした。しかし、後に、仏教の守護神となり、増長天の八大将軍の一人に加えられました。

 足の速い悪鬼を追いかけ、奪われた仏舎利を取り戻したという伝説を持っているほど、足の速いことで有名です。

 そうしたことから、現在では、足の速い人を韋駄天と呼ぶようになったのです。

 なるほど、仏教用語で、足の速い神様のことなんだ。使ったことがないので、ちょっと例文を作ってみよう。「彼は韋駄天だ。」「彼は韋駄天走りで大阪に向かった。」こんな感じかな?


 ついでに「有頂天」も仏教用語らしい。(って知らなかったのは私だけ?)


仏教では、迷いの世界を6つに分けて六道と呼び、その一番高いところが「天」の世界です。この天の世界がいくつかの段階に分かれていて、それぞれに名前がついています。三界二十八天と言うのだそうです。

 その天の世界の中で、頂上に位置する天を、非想非非想処天(ひそうひひそうじょてん)といい、あらゆる存在者にとって最高の境地なのです。だから、この天は、つまり有の頂上にある天という意味で、有頂天と呼ばれています。