紅葉するわけ


秋から冬にかけて、気温が下がるにつれ、樹木は根から水分を吸収する作用が衰えます。この状態のまま、通常通りに葉から水分を発散すると樹木は枯れてしまうので、葉と茎の付け根の部分にある“離層”と呼ばれている組織がコルク状に変化し、葉と茎の間で水や養分の流れを少なくします。葉では光合成によって糖分やデンプンを作っていますが、“離層” がコルク状になってしまうと、これらが茎や枝、幹に流れなくなり、どんどん蓄積されてしまいます。そこで蓄積された糖分は酵素の働きによって、赤や黄色になる色素になっていきます。そして、葉の緑を形成している“クロロフィル”という物質が、紫外線やアミノ酸などによって分解されると緑の色素が減少し、赤や黄色の色素が目立ってきます。これにより、葉が緑から赤や黄色へと変化していくように見え、紅葉するわけです。

なるほど。ポイントは"離層"か。