道中

 ほどよい傾斜で、少し強い爽やかな風が吹いていて気持ちが良い。この5月頃に吹く強い風のことを青嵐というんだよ、と教えてもらう。

 しばらく歩くと、青しだが一面に広がっているところに行き着く。斜面一面に先はどこまで続くのだろうというぐらいぐ〜と広がっていて、幻想的でとても印象深かった。その他にも、歩きながら、あれは「柏の葉」でここに生えているのが「蕨」、あれは「桜の実」、で、あれは「立浪草」でこれが「庭せきしょう」…と色々な植物名を教えてもらう。昔っから家に咲いている木や花の名前さえ、十分に知らない私は、山に来ると更に無知さが露わになる。